社長メッセージ

代表取締役 社長執行役員
佐野 傑

Q.Integrated Growth Partner(IGP)を掲げる電通。社長が目指す電通の姿とは?

一言で言えば、顧客と社会にとっての「真のIntegrated Growth Partner」になることです。顧客であるクライアントの変革と成長に貢献することはもちろん、社会に活気や活力を生み出す存在になることを大切にしたいと思っています。「にぎわい」をつくることは、どんな時代でも変わらない電通の本質的な提供価値。顧客の皆さまからは、「日本を元気にしてほしい」という期待をかけられることもあります。ですから、IGPにおける「Growth」は、経済的な成長だけを意味する言葉ではありません。その先に、社会の成長と活気をつくり出していくという私たちの意志を込めています。そして、私たちが信じる「Growth」を実現するためには、既存の広告会社の枠を超え、顧客と真のパートナーになることが不可欠です。そもそも電通には、どんな課題に対しても顧客に伴走し、パートナーとして仕事をやりきるという企業文化があります。時代が変化し、クライアントが進化を続けるなか、私たち自身も共にパートナーとして進化を続けていかなければなりません。当然のことですが、電通だけで日本を元気にすることはできないと考えています。「Partner」は、6000社を超える国内のクライアントだけでなくメディア・プラットフォーマー・協力会社などと手を取り合うことで、社会をよりよい方向に変えていくという意志を表しています。そして「Integrated」ですが、これは顧客や社会にとっての「Growth Partner」になるための手段です。長く広告という仕事に携わってきた私たちは、人に対する深いインサイトを持ち、人を動かすクリエイティブ力を培ってきました。これは、トランスフォーメーション領域(BX & DX)、マーケティング領域(AX & CX)、コンテンツ領域(Sports & Entertainment)という3つの事業領域で活動する現在も、私たちの提供する価値の根底にあります。こうした基盤があるからこそ、社会が変化し、技術が進化しても、課題解決のための統合的かつ専門的なソリューションが提供できるのです。多様な社員一人ひとりがユニークネスを解放し、「Integrated Growth Partner」として顧客と社会の成長と活気をつくり出す。電通は、そんな唯一無二の存在になることを目指しています。

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Q.これからの「電通人」に必要なことは?

電通は、名刺の裏面が100色で示されているように、多様な人がそれぞれの個性を発揮して働く社風です。今後は、さらに多様性が求められると思いますし、それを一人ひとりが受容していく力も必要になると思います。そして、先駆者としてのリーダーシップがさらに必要になると考えています。ここで言うリーダーとは、先頭を走るとか、周りを巻き込むといったような力技のことだけではありません。多くを語るわけではないけれど、自然にみんなが力を発揮し、みんながまとまる、そんな力があるとか、さまざまなリーダーの形があります。その人なりの方法で周りにいい影響を与え、いい方向に仕事を導く人こそ、リーダーであり「電通人」だと思います。電通には、工場もありませんし、持っている特許も多くはありません。だから、電通の最大の資産は「人」で、人の成長こそが会社の成長につながるのだと思っています。社員には伸びしろがあり、その可能性を解放できると信じています。会社にいることの醍醐味(だいごみ)は、仲間と一緒に、自分ひとりではできないことをやれることにあるので、多様な関わり方で、もっとお互いを成長させ合うことのできる職場環境をつくって、共に未来を切り拓いていきたいと考えています。

Q.若手に期待することは?

「若手だから」ということで特別に何かを期待する、ということはありません。年齢や社歴に関係なくアイデアが求められ、常に成長するための環境があるのが電通の良さですから。最新の調査でも、「働きがいのある企業ランキング2024」で第3位に選ばれたことは、その環境が評価された結果だと思います。いわゆる「広告会社」ではなくなったことで、この記事をお読みいただいている皆さんや新入社員の方々には、どんな仕事をするのか、どんな部署に配属されるのか、不安な方もいらっしゃると思います。でも、業種が広告に限られなくなったからこそ、多様な領域へのキャリアパスが広がっていると考えてみてはどうでしょう。さまざまな部署で経験を積むジョブローテーション(第二配属)も必ず行っていますし、国内外問わず、部署を異動する公募も毎年行っているので、20代には100人100色のキャリアが生まれていると思います。私自身、環境が変わるたびに世界が広がった経験を持っているので、新しい環境に挑戦することを推進していきたいですね。

Q.社長としての目標は?

社長になって感じたことは、やはり顧客をはじめとした外部の皆さんからの期待の高さです。電通の力で、日本にもっと活気やにぎわいをつくってほしいという期待が常にあります。電通がIGPという方向に進み、ビジネス領域を拡大していることも知られていますが、一方でまだ「広告の巨人」としてのイメージが強いのも事実です。だからこそ、もっと私たちの力を知っていただく努力をしなければなりませんし、電通の広告会社としてのイメージを超えるためのブランディングやマーケティングが必要です。私は電通人の能力を信じているので、社員の可能性を解放すれば、もっと社会に貢献できる会社になれると思っています。社員の働き方やウェルビーイングを大切にしながら、成長できる環境をつくっていきたいです。

Q.皆さんへのメッセージをお願いします。

とにかく、電通には「人が成長できる」環境があり、これには自信があります。広告だけをやっていた時代よりも、事業領域が広がり、社会や顧客の課題がますます複雑になっている今だからこそ、人それぞれの成長のチャンスが広がっています。マニュアル化された環境で成長するのではなく、自らがリーダーとなって仲間と一緒に新しい領域に踏み出し、さまざまなステークホルダーと共に社会に前向きなインパクトを与えていきたいと考える皆さんと、ぜひお会いしたいと思います。