現役女性マネジメント、
齋藤理恵さんを深堀り!
小久保: 今回は、齋藤さんに履歴書と自己PRを書いて頂きました。まず、齋藤さんのご経歴を教えて頂けますか。
齋藤:
はい。私は電通が3社目でして、まず新卒で印刷会社に入りダイレクトマーケティングの領域を担当しておりました。次いでITポータル業界に転職し、その後電通に転職をしました。
電通での最初の配属はメディアマーケティングの部署で、主にクライアントのレスポンスデータの分析結果を最適なメディアプランニングに活かす業務を担当していました。組織改編が度々あった関係で、部署ごと異動という形で担務は変わらずに様々な局を転々としつつ、2010年に産休と育休を取得しました。2012年には、これまで使っていたデータ分析のスキルを活用する形でクライアントのマーケティング戦略策定の意思決定を支援する業務へ移り、その間に出向も経験しています。2019年にビジネスプロデュース局に異動し、異動とともに部長に昇格しました。その後、2022年にマーケティングの局に異動しています。また、2017年から電通ママラボに所属し、2022年より副所長を務めています。

第3マーケティング局 部長
電通ママラボ副所長
齋藤理恵
転職からのキャリア採用で電通に入社し、
女性マネジメント職に就任。日々ソリュー
ション立ち上げに向けてチャレンジを続け
ている。ご自身もママでありながらその経
験を活かし電通ママラボでも活躍中。
小久保: 数々のご経験、かつ多様な領域を担当されているのがわかる履歴書ですね。この中で齋藤さんにとってターニングポイントとなったタイミングはどこでしたか?
齋藤:
ターニングポイントは2つあるかなと思っています。
1つ目は、マーケティング領域を担当した2012年、2つ目がビジネスプロデューサーになった2019年です。1つ目については、異動先で子育て中の女性の部長の下で働くことになり、育児と仕事を両立されているお姿を参考にさせていただきました。さらに私自身の働く環境も整えて頂き、かねてから憧れを持っていたマーケティング領域の担務を増やしていただいた点が、子育てをしながらのスキルアップにつながり、大きなターニングポイントだったかなと思います。
2つ目については、営業に異動を決めた時で、初めての経験で何もかもが新しい日々だったのですが、周りの方にも恵まれて視野が広がり、現場の最前線を経験できたのが大きなターニングポイントでした。

〈進行〉 電通キャリア採用チーム
小久保礼子
新卒で電通に入社し、ストラテジックプランナー
やデータマーケティングプランナーを経験し、
現在はキャリア採用担当。齋藤さんとは新人時
代にお仕事をご一緒した経験あり。
小久保: 2つ目のターニングポイントは営業という新しい環境に挑戦しながらのマネジメントへのご昇格となったわけですが、その時の心境はどうでしたか?
齋藤: データ分析の部署から一歩前に出て、もう少しクライアントの近くでの業務に携わりたいと感じていたタイミングでして、たまたま頂いたお話が部長としてビジネスプロデュース局に行く、という内容でした。元々の「クライアントの近くで働きたい」という強いモチベーションが、部長になることへの背中を押してくれたのではないか、と感じます。
小久保: なるほど、ありがとうございます。続いて、自己PR部分の「自分の強み」、「転職や異動経験を通して学び体感したこと」について、まさに多様なご経験があってこその強みだと感じました。私はまだ環境が変わる経験をしたことが少ないのですが、様々な環境に順応していくコツはありますか?
齋藤:
コツという何か明確なものがある訳ではないのですが、二度の転職を通じて、環境の変化を過度に恐れる必要はないと自覚ができたのは大きいです。
ビジネスプロデュース局への異動の際は、知り合いがほぼゼロの部署への異動や昇格など、変化が大きすぎたので、順応しきれたか?というのはいまだによくわからないのですが、どのような環境になっても、自分は自分らしい仕事をするだけだなという境地に辿り着いた瞬間があり、そこから気持ちがラクになりました。
小久保: ここまでWORKについて伺ってきましたがLIFEの部分についてもお伺いしたいです。休日はどんなことをしていらっしゃいますか?
齋藤: 休日は家族とゆっくり過ごすことが多いです。特に家族で国内旅行に行くことが多く、良い気分転換になっています。子どもが小学生の時は、PTA活動なども週末を中心に可能な範囲で参加しました。
小久保: 電通のワークライフバランスのとりやすさについてどう思いますか?
齋藤: 制度も整い、ワークライフバランスをとりやすい環境になっていると思います。自分自身も仕事とプライベートでのメリハリを意識するようにしていて、周囲でもオンオフの切り替えがうまい人が多いように感じています。コロナ禍に入ってリモートワークとなった際に、これまで以上に仕事に関する家族の理解が高まったことも大きかったです。

小久保: そうですね、齋藤さんのようなメリハリのある働き方をしている先輩が多いので、後輩としても始業・終業の時間を自分でコントロールしやすい雰囲気を感じています。最後に質問させてください。同じ女性として、キャリアをしっかり積んでいきたいと思っているのですが女性ならではのライフステージの変化というのもあると思います。女性としてのキャリア設計についてアドバイスを頂けますか。
齋藤: まずは、色々な人のお話を聞いてほしいなと思います。特に女性は多様な生き方が選択肢としてあるので、ご自身が目指したい生き方というのが一様ではないと思うんですよね。そんな中で、自分がこうなりたいとぴったりハマる人がいなくとも、Aさんのこの部分、Bさんのこの部分…といった感じでどんどん色々な人のお話を吸収して、なりたい姿を描く参考にしながら、ご自身なりの働き方やベストなバランスを探っていただくのが良いと思っています。私自身も、数年前にちょっと聞いた話などが、自分がそのライフステージに近付いた時に、ふと思い浮かぶ時があるんですよね。その時にかつてうかがった話の内容を思い出して、あらためて参考になる瞬間があったりするので、いろいろな方の話を聞きながらご自身のありたい姿をブラッシュアップしたり、参考となる貴重な言葉をストックしていただくのが良いのではと今は思っています。