「学生時代、わたしボート部だったんです」。こう言ってすぐにボートがピンとくる人は半分もいなくて、大抵はヨットやカヌーと間違えられます(笑)。超マイナースポーツのボートですが、当時一緒に選手やマネージャーとして活動している人はものすごく努力家で優秀で魅力的な人が多かったです。注目を浴びやすいスポーツをしている人と比べ、決して人間的な魅力で劣っているわけではないのにマイナースポーツだからなかなか注目されない。そんな人たちをたくさん見てきました。そうした環境にいたからか、この世の中にはスポットライトが当たってしかるべき人やモノに適切な光が届いていないのではと考えるようになったんです。社会への伝え方次第で、今はまだ埋もれてしまっている価値や魅力をもっと適切に世の中に届けられたら、どれだけやりがいがあるでしょう。パラスポーツが宝石の原石であることを信じて、今はせっせとその石を磨いている途中かなと思います。

日本で一番大きなスタジアムが観客で埋め尽くされ、そこで行われるパラスポーツの試合にみんなが熱狂している。ニュース番組のスポーツコーナーでパラスポーツが毎日当たり前に放送される。ちまたで聞いた「好きなスポーツ選手ランキング」にパラスポーツ選手の名前が挙がる。こんな社会を見てみたいし、つくりたいと思います。「先駆者」ってきっと「未来の当たり前をつくる人」ですよね。今テレビで当たり前のように流れている野球の試合も、街中で何万と見かけるサッカー少年たちも、うんと昔はそれが当たり前じゃない時代がありました。野球やサッカーが当たり前になったのと同じように、今はまだ見かけることが少ないパラスポーツが当たり前のように世界にあふれたらどれだけ“面白い”の幅が広がるだろうとワクワクします。少し前までパラスポーツの見識などほとんどなかったわたしがここまで変わるのだから、社会が変わるのもそう遅くないかもしれません。

「本当に同じ会社の社員なの？」と驚くくらい、出会う社員一人ひとりがタイプも考え方もバラバラだったから。それまでは自分と似たようなタイプの人と同じ目標に向かって頑張ることが多かったのですが、電通はその逆。まるで動物園のように、個性も目標も多様です。そんな空間に魅力を感じ飛びこみました！

難しい……。全部好きです(笑)。でもあえて言うなら7番。これまでの自分も「面白い方を選んできた」ので。

一番大きな変化は「やりたいことが見つかった」こと。特に就活期は、「私のやりたいことって何だろう？」と悩むこともありましたが、今はパラスポーツを通して「あれもやりたい」「これもやりたい」とどんどん夢が膨らむ一方です。あとは少し社交的になったかも（願望）。

「やり始めないことには、やる気は出ない」。学生って自分が将来何をしたいのか悩む人が多いと思うんです。私もそうでした。でもやりたいことは何かなって頭で考えているだけじゃ本当にやる気にはならない気がします。とりあえずやってみる。動いてみる。そこから気づくことはたくさんあるぞ！と言いたいです。