14KOHEI SHIRAISHI | BUSINESS DESIGN

LIFE

14論理を超えた感情をスポーツから動かす

KOHEI SHIRAISHI白石 幸平
BUSINESS DESIGNビジネスデザイン2012年入社

Q.今、情熱を持って取り組んでいることはなんですか?

スポーツを起点とした、事業共創やオープンイノベーションの推進です。それらを通じて、スポーツ産業の拡張やその貢献に情熱を注いでいます。私自身が幼少の頃からスポーツに慣れ親しんできた背景に加え、日本は国としても成長戦略の一つに「スポーツ」を掲げており、大きな可能性とワクワクを感じています。ところで、ここでいう「スポーツ」とは、“競技”としての側面だけを指しているワケではありません。ヘルスケアや教育、コミュニケーションツールなど、さまざまな領域で力を発揮し得る、ビジネスにおける“触媒”としての「スポーツ」を指しています。その前提を踏まえ、電通社員としての業務では、スポーツ×テクノロジーをテーマとした「SPORTS TECH TOKYO(スポーツテック東京)」というグローバルオープンイノベーションプラットフォームや、そこから派生した個別案件、スポーツ庁と共催する「INNOVATION LEAGUE(イノベーションリーグ)」というビジネスプログラムなどを推進しています。他にも、業務外(プライベート)では、交流のある長友佑都選手や各競技のトップアスリートたちと、日本が誇る伝統的な企業である、鈴廣かまぼことコラボレーションをした新商品開発や新たなコミュニティづくりにチャレンジしていたりします。

Q.過去のどのような経験が、今のあなたをつくっていますか?

一言でいえば、定期的に訪れる、「挫折」です。僕はこれまで、さまざまな場面で数え切れないくらいの挫折、恥ずかしくなるような失敗、そして、それによる劣等感や焦燥感を経験してきた自覚があります。思い描いていた理想像と現実のギャップに気付くこと。気付かされてしまうこと。それは、なかなかしんどい経験です。しかし僕はそれらを「成長痛」だと“思い込む”ようにしています(笑)。自分が思い描く未来や理想に近づくために必要なこと。RPGのように、マンガの主人公のように、目指す未来の通り道。無理やりにでも、少し俯瞰(ふかん)的な視点を持って、そんなふうに捉えていくと、少しですが、気持ちが明るくなって、不思議と前向きな気持ちになれます。実際、その時その瞬間では、つらく厳しいことでも、乗り越えてしまえば、それらは自分を成長させる糧や肥やし、自信の源になっている実感があります。大切にしていることは「向き不向きより、前向き」の精神です。

Q.仕事が旅だとして、あなたが見てみたい、「誰も見たことがない景色」は何ですか?

それは、“意志”と“物語”の先にある景色です。現代はテクノロジーが加速度的に進化し、“効果効率”という「正解」の引力が強い時代。ビジネスの世界だけでなく、実生活の中でさえも、そんな空気をビシビシ感じる今日この頃。でも人間は論理だけでなく、感情や多様な価値観を持つ生き物です。「正しいこと」は、必ずしも「やりたいこと」ではない。その意味で僕は、そのスキマを紡ぐ、自らの“意志”と、それを起点にした“物語”が、他にはない「旅」、そして「誰も見たことがない景色」を創り上げることができるのだと思います。物理的な移動をするだけの「旅」なら、疲れるだけ。成果や稼ぎを追求するだけの「仕事」なら、面白くない。だからどうせなら、人生の少なくはない時間を費やす「旅」(=仕事)には、それらを持たせたい。そうしないと、もったいない。「旅」は、手段でも、目的でもなく、とことん自分ゴト化して、自分色に染めて楽しみたい。僕はそう考えています。

長友選手との企み。魚肉たんぱくの優位性や食事の重要性を啓発中

日本オープンイノベーション大賞スポーツ庁長官賞受賞(初代)!

Q.どんな学生でしたか?

サッカーサークルとサッカーチームに所属。主に右サイドバック。役職など、重要な役割は特になし。ファミリーレストランやサッカーコーチのアルバイトを週に数回。バイト代=飲み代。海外旅行は数回。留学等ではなく、友達と楽しくリゾート地に。英語はかなり微妙。大学に入って初めて彼女ができた。だってずっと(実質)男子校だったんだもん。という感じの大学生でした。

 

Q.電通に入ろうと思った理由

シンプルに「楽しそうだったから」というのが正直なところですが、あえて言語化すると、
①電通ほど、ビジネス上の課題設定も、その解き方も自由な組織はないと思ったから。
②多方面に非連続的で独自性の高いモノゴトを、連続的に生んできた歴史。
③新たな問いを探す前のめり感や、答えのない問いを楽しむ空気。
④多様で、独特な人材が一同に会している、唯一無二のカオス感。

Levi's Stadium。NFL49ersのビジネスモデル・エコシステムをインプット

アフリカ大陸最高峰:キリマンジャロの頂上。妻(電通の同期です)に唆されて

Q.THE 8 WAYSの中で、好きな言葉を教えて下さい。

THE 8 WAYSとは?
WE CHOOSE EXCITEMENT | 迷ったら、面白い方へ。迷ってなくても、その方がいい。

人生において、面白いことや楽しいことより重要なことって、そうそうないと思っています。でも、企業がそれを大っぴらに宣言することは、簡単なことではありません。今なお、そんなことを掲げてしまうところに誇りを感じます。

Q.百色名刺から、その色を
選んだのはなぜですか?

COLOR
NUMBER
072

大好きなサッカーのグラウンドや仲間たちを連想して。

Q.入社前の自分と、どこが変わったと思いますか?

たくさんの「仲間」が増えたこと。個人のスキルを成長させることや、成果にこだわることはもちろん大事ですが、“はやく行くならば一人で、遠くに行くならばみんなで”。この会社やその仕事を通じて出会うことができた、本当に多様で、愉快で、頼りがい満載の仲間たちは、仕事上でも、もちろんそれ以外でも、貴重でかけがえのない財産です。

 
 

Q.学生時代の
自分に言いたいこと。

・先人に学ぶこと、型にハマらないこと。
・考え抜くこと、考え過ぎないこと。
・考える前に動け、動く前に考えろ。
・謙虚であること、大胆であること。
・仲間を大事にすること。
・君は新婚旅行でアフリカ大陸最高峰に登るよ(登らされるよ)。