クライアントと出版社をつなぎ、課題に合わせた最適なメディアの選定や漫画とのコラボなどを提案しています。電通の仕事は多岐にわたりますが、私はメディア部門として“最後の出口”を設計する立場。企画のアイデアをどう届ければ成果につながるかを考え抜き、最終的にクライアントに還元できたとき、大きなやりがいを感じます。

興味を持ったことは徹底的に現場で確かめたいタイプでした。雑誌が好きで出版社の編集部でアルバイトをしたり、映画に熱中したり、仲間たちと撮影もしたり、音楽が好きになればレコード会社で働いてライブの舞台裏に潜り込んだり。探究心に突き動かされ、リアルな業界を体感することに夢中になっていました。

多様なことに興味を持っていたので、何か一つを極めるより幅広く挑戦する方が自分らしいと思っていました。電通なら、そのオールラウンダーな強みを生かしながら成長できると感じたからです。

編集部と一緒に、仕掛け人になる

学生時代に憧れていた雑誌の編集部と、ビジネスの立場で一緒に企画をつくれた経験が心に残っています。好きで読んでいた媒体に、自分の提案が形になって載る。「読者」から「仕掛ける側」になった瞬間、仕事を通じて夢がつながる感覚を覚えました。

学生時代は背伸びして「早く大人にならなきゃ」と思っていました。でも入社してみると、電通には思いやりや気遣いを大切にする風潮があって、その中で自然と周りを見て行動し、人の気持ちに寄り添えるようになってきました。大人ぶるのではなく、環境に育てられて理想の大人像に少し近づけた気がします。

SNSなどの台頭で雑誌の発行部数自体は減ってきていますが、やっぱり雑誌にしかない良さがあると思っています。その魅力を掘り起こし、時代に合う形で言語化して届けたい。雑誌を「なんとなくいいよね」で終わらせず、もっと大切にされる存在にしていく考え方や仕組みを、自分の仕事でつくっていきたいです。